佐々木の主張

佐々木賢治の主張を、皆様にお伝えいたします。

「ゼロ金利解除問題」と「自動販売機の氾濫」について 2000年8月17日

私が8月10日より事務所を空けていたため一部の方々より戴いていた、「ゼロ金利解除問題」についてのSIAのコメントが遅くなりました。簡潔に結論を述べます。

  1. 日銀のゼロ金利解除 私の見解としては、日銀のゼロ金利解除決定に賛成です。緊急避難的ゼロ金利政策が長く 続きすぎたと考えています。このため、一部放漫経営を放置する結果となり、その弊害が過大となりすぎたと考えています。タダとなると何事も無駄が蔓延るものです。この弊害と多数の弱者の犠牲の上に巨大な企業が、平成版「徳政令」で救済されるというのでは、社会経済的倫理の崩壊(俗にいうモラルハザード)を招き、今後の日本経済に取って禍根を残すと考えています。 一部で「そごう」の倒産と絡めて、実施の延期を画策した動きもありましたが、そごう倒産による連鎖倒産が仮にもっとあったとしても、それは連鎖倒産する会社のリスク管理の欠如によるものです。リスクと利益を計算して各企業は計算尽くで納品を続けていたわけですから今回の場合は以前あったような突発的倒産と同一視する事自体間違いだと考えています。
  2. 自動販売機の氾濫と飲料用無料冷水器設置 平成12年8月17日 このお盆に駅、公園を初めとする公共の場所に出掛け驚きました。公共交通機関の駅、公園等においても気軽に水の飲める場所が無くなっているのです。同時にこれでもかという程自動販売機が設置されているのに驚かされました。スーパーマーケット等で1リットル入りのジュース、牛乳が160―180円前後の値段で販売されているのに、自動販売機で飲料缶200ccで100−120円で販売されている。その価格もさることながら、小口配達のための経費、維持のための電気代、使用済み容器・缶を含めた環境問題を考えると何か本末転倒していると思えてなりません。何か社会的な無駄と、商業主義の蔓延に空恐ろしささえ感じました。 国を初めとして、各県、各地方自治体が分別収集を推進してもあれ程細かい分別収集を一般市民に義務づけるのでは、果たして守られるのか疑問ですが、もっと手軽にでき、社会的経費も掛けず環境を良くする方策があるはずです。各公共的な場所、路上の飲料の自動販売機には疑問をおぼえます。環境問題の本当の解決を目指し、豊かな社会生活を実現していくためには自動販売機を規制し、駅をはじめとする公共の場所で誰もが無料で利用できる飲料用冷水供給所(ウオータークーラー)を増やすべきだと思います。 各公共輸送機関の駅、各図書館、公園、会館の管理者からすると自分達の維持管理の手間が省け、収入が増える飲料の自動販売機は一石二鳥の役割を担っているのかも知れません。その誘惑、売込み攻勢も強いと思います。しかし、ちょっとノドが乾いたとき、無料で簡単にノドを潤す設備がないといったのでは、公共サービスの精神に欠けた行為であると思います。8月16日付日経新聞の朝刊によれば今後新幹線においても車内での冷水器は撤去されるとの事。公的な場所が何か全て有料の飲食店の様になって行くのは残念な事です。かって松下幸之助氏が水道哲学を推奨されましたが、公的な場所には社会的弱者といわれる、子供、お年寄りを初めとして誰でもが気軽に無料で飲める飲料水提供場所を設置すべきです。又一方で公共の場所を我物顔に占拠する自動販売機には、その使用料として税を課すべきです。 公共の場所に冷水器を設置する費用、維持費を捻出するためには広告を有効に活用するのも一方です。一般市民が無料で憩いの水をいつでも味わえるよう協力し、SIAでは飲用冷水器ウ(オータークーラー)設置に協力するため広告で協賛すると共に、今後とも上記の訴えを行って行きます。今一般市民が目覚め、声を上げなければ各駅、公園、公共の場所でますます、自動販売機が跋扈し環境問題の悪化、商業主義の氾濫、更には社会的無駄の増大になると危惧しています。

以上はいずれも佐々木の私的見解です。ご意見がありましたら、お寄せ下さい。

佐々木

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